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読書日記/銃・病原菌・鉄 [読書]

本屋さんをふらふらしてて、つい手に取ってパラパラめくったら、冒頭が、ヨーロッパでない世界のお話で、「朝日新聞『ゼロ年代の50冊』第一位」という帯がついてて、買ってしまった上下巻。

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2000年に出版された本で、もう24刷もいってる!

「銃・病原菌・鉄(上)(下)」ジャレド・ダイアモンド 草思社

で、とても面白かったです。
何が面白かったかというと、まず第一に書いてある字が殆ど読めた、ってことです。小難しい本読むと、読み方がわからない漢字が出てきて、そーゆー時、辞書を引かずに前後の文脈で意味だけ読み取って、そのままズンズン進む、というのが私の読み方なんですが、1ページにいくつもわからん字が出てくると気が萎えて続かなくなっちゃうんですよね〜。その点、この本は、上巻でわからなかったのは「稠密」で、下巻では「島嶼部」のそれぞれ一個だけ!これは娯楽ミステリーレベル♪(それぞれ「ちゅうみつ」「とうしょぶ」と読みます。わかりました?)訳者が親切なのか、原書からわかりやすかったのかどうなんでしょう?

そして、第二に、早送りのビデオ観てるような面白さがありました。「月下美人が花開くところ」や「さなぎが孵って蝶になる」みたいなのをじっと撮影して、それを超高速で再生する、みたいなのあるでしょ。あんな感じ。「なぜ世界は今のようになっているのか?」という問いを、1万3千年前からずっと考察していく、という内容なので、細かなことはさておき、人類の足跡を俯瞰して、農耕や牧畜の伝わり方や伝わらなかった理由を考察していきます。概論なんだけど、戦争捕虜が新しい技術を戦勝国に伝えた、とか読むと、捕虜だけど職人のプライドが仕事に没頭させたのかな、とか想像力が働いて、細部がなくても楽しめた。

三番目には、細部はないと書いたけど、ニューギニアや南アメリカ、オーストラリアなどは、細部に言及しているところもあって、それも面白かった。「部族で暮らしている人たちは病気より殺人で死ぬ確率が高い」っていうのが、驚きでした。原住民のオンナ達の話--「最初の夫は二番目の夫に殺されて、二番目の夫は最初の夫の家族に仇打ちされて…」とか、スゲー!旦那と仲良く暮らしていると、いきなり男が現れて、「オマエを妻にしたいから、オレはこの男を殺す!」とかいって、最初の旦那をメッタ刺しにしちゃったら、惚れそうですね。で、萌え上がって暮らしてたら、最初の夫の弟が、「兄さんの仇め!」とかいって二番目の旦那をメッタ打ちにして、なんなら首を槍に刺して掲げて故郷に凱旋、戦利品は私ってか〜。いつまでも若い旦那でいいですね〜。
家畜化に向く動物と向かない動物というのも、そーゆーことに思いもよらなくて、面白かった。シマウマが何故、家畜化されないのか?とか。チーターのメスは、オスに何日も追いかけ回されないと発情しないんだって(楽しそう〜)。だから柵の中で何頭も一緒に暮らすなんてムリで、繁殖もさせられないから家畜化できない。他にも(動物園等で飼育はできても)家畜化できない理由をそれぞれが持っていて、牛や馬、鶏など家畜化できる動物は少ないって。

発明や発見が伝播しやすい地理的条件や、農耕に向いてる植物や家畜化に向いている動物がいたかどうか(伝染病もからんでくる問題)、発明を阻害しない文化的条件等で、「なぜ地球は今のようになった(ヨーロッパ系の白人が幅をきかせてて、アボリジニやアメリカ先住民は取り残されている)のか」という問いに答えている。大まかな話もあるし、著者が自分の推論に当てはまる説だけ恣意的にくみ上げている、という疑念もわかなくはないけど、読んでいて腑に落ちて、関連書など読みたくなるような、部数が出ているのがわかる、知的な刺激を受ける本でした。ピュリッツァー賞受賞作ですって。
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syun

部族の殺人のくだりが超おもしろいです。
やっぱ人間の本能はモラルじゃなくてインパルスなんだなって改めて思いました。実は社会形態の本質ってコレなんじゃないかなって・・・www
by syun (2011-02-22 19:55) 

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